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Jay の英会話フレーズ (27) 日常会話編

ダイヤ = dia ?

 

ダイヤと言っても宝石のダイヤ (diamond) の話ではありません。


今日のように激しく雪が降ると、列車のダイヤが乱れる。


「ダイヤが遅れる」を The train’s dia is delayed. と言えるか?


「列車の運行表」のことを「ダイヤ」と呼ぶのは、diagramの略で、diagramは正式な英語であっても、ダイヤはカタカナ英語。正しくは英語では(train) timetable (train) schedule である。


「ダイヤの乱れ」はしたがって、disruption to train services/ disruption of train schedules と言える。



「交通事故のためダイヤが乱れております」は、


The train schedules are disrupted due to the car accident. と言えば通じる。


ダイヤの復旧は、the restoration of scheduled services.


過密ダイヤは、overcrowded train schedules


ダイヤの改正は、the revision of train schedules


「すべての列車のダイヤに変更があったというアナウンスを聞いたよ」


I’ve just heard an announcement that the timetable has been changed for all of the trains.

 

凍りつくように寒い雪の日に、駅でこんなアナウンス (announcement) を聞くと、ほんとうにうんざりする。

 

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英会話コーヒーブレイク (3) 日本文化を紹介する

日本文化を紹介する


僕の知り合いのSさんは、日本を訪れる外国人観光客のガイドさんをやっていた。プロだから当たり前と言えば、当たり前なんだけど、日本の歴史や文化に感心するくらい造詣が深い。


むかしSさんと同じ学校で教えていたことがあって、「外国の人の観光ガイドでいちばん大変なのはどんなことですか?」と質問したことがある。


「コースが決まっているツアーに添乗するときは、まあ事前に下調べもできるし、ある程度パターンがあるので、それほど大変ということもないんだけど、少しお金に余裕のある人で、個人でガイドを雇う観光客がときどきいてね、そういう人に付くと日本に妄想的なイメージを持っていることがあって、それをひとつひとつ実体験しようとするんです」とSさん。


妄想的?とはどういうことなのか尋ねてみた。たとえば古都、京都でゲイシャ (芸者) と日本的なデートがしたい。お金はちゃんと払うから、夜の相手もアレンジしてくれ、なんて非常識な要求をされることがあった、という。しかし相手の外国人は、当然それを非常識とは夢にも思っていない。


京都の舞子さんや芸子さんは、英語で言う a hooker (売春婦) ではない。鼓、三味線が演奏できて、舞踊もできる優雅なエンターテナーで、お茶屋と呼ばれるプロダクション所属。彼女たちの出演予定はすべて女将さん(プロダクション社長)が取り仕切っていて、社長が認めた信頼と馴染みのあるお客でないと個人的な外出はできない決まりになっている。もちろん、売春はしない。





アメリカ人たちの中にもゲイシャに対して間違った知識を持っている人たちがいる。アメリカで作られた日本舞台の映画にはかなり事実とはちがう描写があるので、描かれていることを鵜呑みにする人たちがいてもおかしくない。映画という映像は、「見たまま」(What they see is what they get.) を信じる傾向が強い。


10年ほど前に、アーサー・ゴールデンの小説「Memoirs of a Geisha」をロブ・マーシャル監督が妄想的(?)に映像化して、2005年に公開されたSAYURI がいい例だ。そもそも日本人のさゆり役を演じたのは、チャン・ツィイー。脇を固めた配役はといえば、初桃はコン・リー。豆葉はミシェル・ヨー。みんな日本人ではない。







僕たちがアメリカ映画を観るときも、誇張された映像からゆがんだ固定観念を抱くと、アメリカ文化を誤解することにつながっていく。


しかし、自国の文化を説明することは、国や言語をとわず、なかなかむずかしいものだ。異なる文化をもつ相手に理解できる表現に置き換えて話してあげる必要がある。


ずーとむかし、まだ僕が若かりし時、アメリカ人のクラスメイト Jeff がクリスマス休暇で京都に遊びに来て、年末年始と京都で過ごした。せっかくだからと思って、大晦日の夜に知恩院に除夜の鐘を聞きにふたりで出かけた。ところがキリスト教徒である僕には当時まだ、たいして仏教の知識がなかった。


「ねえ、なんでこんなに何度も鐘を突くの?」「これにはいったいどういう意味 (significance) があるんだ?」とJeffが僕に訊く。


「仏教では人間には108の煩悩 (earthly desires) があると考えられていて、仏教でいう煩悩とは、つまり…….。」そういう解説は当時の僕の頭には浮かんでこなかった。


“They ring out the old year and ring in the new. (鐘を鳴らして古い年を送り出し、新しい年を迎え入れるんだよ)” と僕。「それに…..あんなふうに何度も何度も鐘を突いていると、寒くても体がポカポカと暖まってくるからさ」


“Makes sense. (なるほどね)”とJeff はいちおう納得してくれた。


教会の鐘もお寺の鐘も、その鐘の音を聞いて僕たちが何を願うかに意味があるように思う。愛する人の幸せを願わない人は世界のどこにもいないはずだ。文化というものには、人間に共通した部分と、すこぶる異なる部分がある。異なる部分を説明するときに、分かりやすく伝える工夫が要るし、もちろん語学力が要る。このコミュニケーションが上手くいくと、相手は異文化を楽しんでくれる。すくなくとも、僕の経験では。



この度、正式に「日本を英語で紹介する」という通訳ガイド養成コースを設置しました。プロのガイドさんを目指される方だけではなく、日本を英語で伝えたい!ということに関心のある方にはとても役に立つコースになっていると自負しています。

 

ご興味にある方は内容をご覧ください。

通訳ガイドコース (クリック)

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Jay の英会話フレーズ (26) 日常会話編

マンネリ=manneri ?



僕が敬愛するウッディー・アレン (Woody Allen) が主役を演じている映画のひとつに『結婚記念日』(Scenes from a Mall) というのがある。監督はウッディー・アレンではなく、ポール・マザースキー (Paul Mazursky)。


この映画に、「僕たちの結構生活はマンネリになっている」と言う台詞がある。

英語では、


Our married life has become routine.



と マンネリではなく、routine という単語が使われている。


ではカタカナの「マンネリ」はどこから来たかといえば、mannerism


mannerism: (言行・身振りなどの)独得の[きざな]癖.

日本語の「マンネリ」は英語の mannerism が元であるが, この語は個人の奇妙な癖や文学・芸術上の用語で, 日本語のマンネリとは違う. [研究社 新英和大辞典第6版]


日本人が日常的に使う「マンネリ」は routine, repetitions くらいが妥当。


英語には rut という単語もあり、これも「決まりきった生活・やり方」を意味する。


Jay was stuck in a rut in Japan, so he quit work and went back to the US.


(ジェイは日本でマンネリに陥り、仕事を辞めて、アメリカに戻った)


という具合に使う。


毎日、毎日、仕事のことばかり考えているからマンネリに陥る。


「よし、マンネリから抜けだそう!」とせめて口に出して言ってみたいときは、


Let’s get out of a rut!


でいい。(たぶん抜け出せないだろうけど….)



少し高級な言葉に blasé (ブラゼィ) というフランス語から英語に入った単語がある。これは、having or showing a lack of excitement or interest in something especially because it is very familiar というウエブスターの辞書の定義でわかるように、「何かに慣れすぎてしまってわくわく感や興味がなくなっている」ことをいう。


Jay is blasé about Kyoto. He said, “It’s such a boring town. I wanna get back to  San Francisco with Miho. I really miss people and good wine back there”


(ジェイは京都にもう飽きがきている。「まったく退屈な街さ。ミホといっしょにサンフランシスコへ戻りたいよ。人も恋しいし、美味いワインもなつかしい」という。)

 

Poor Jay…






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jay の英会話フレーズ (25) 日常会話編

ネイティブ = Native ?


カタカナで「ネイティブ」と言えば、日本では「英語を母語としている白人」という意味で使われることが多い。この国際化の時代にあってもなおまだ、英語は「ネイティブ」の先生に習うのが効果的である、という「ネイティブ信仰」のような「思い込み」がある。

 

日本にふらりと来て、たまたま英語が母国語で白人というだけで、日本に来るまで英語など教えた経験がなくても、英会話学校で「先生」として勤めている外人先生たちは多い。



それにである。2年も3年も日本に住んでいてほとんど日本語を話せず、読み書きとなれば、まったくダメという外人先生たちに「外国語」として英語を教える能力があるとは思えない。



日本の英語業界でいう「ネイティブ」を英語で正確に言えば、a native speaker of English となる。実際は英語でも、a native には「その国の言語を第一言語とする人」という意味で名詞として使うことがあるので、

He is able to speak English like a native.


(彼は母国語のように英語を話せる)

のように言える。



日本で英語を教えるという仕事をしていると、「アメリカ人のように英語を話せるようになるにはどうすればいいですか?」というような質問を受けることがある。また「私はずっとイギリス英語に憧れているんです。だから、イギリス人の先生にだけ習いたいのですが」という要望も耳にする。



「アメリカ英語はまだ聞き取れるが、イギリス英語は聞きにくい」「インドの人の英語はなまりが強いので嫌だ」



やれやれ、という気持ちになる。この日本でもどこへ行ってもみんな「NHKのアナウンサーのような日本語を話していますか?」と尋ねたくなる。



アメリカ人やイギリス人とほぼ同じように英語が話したければ、アメリカ人やイギリス人に生まれ変わることだ。



日本人が「アメリカ人のように」「イギリス人のように」ひいては「ネイティブのように」英語を話すことに如何ほどの価値があるのだろう?



潘 基文(パン・ギムン)国連事務総長の英語によく耳を傾けてみてほしい。

 

Ban Ki-moon 氏は韓国のソウル大学を卒業した後、アメリカの大学に留学し、外交官となり、第8代国連事務総長に就任された。国際舞台で堂々と話される氏の英語には聞いてわかるお国なまりがある。決して「アメリカ人のようにも」「イギリス人のようにも」話そうとはされていない。もしそのような猿真似をすれば、失笑、嘲笑を誘っても、どの国の人からも尊敬は得られないだろう。



また、日本の進路を決定するような重要なあまたの国際会議で長年にわたって通訳を務めてこられた通訳の達人、小松達也氏の英語も「ネイティブ」のような英語ではない。



あえてお二人の英語を形容すれば「国際英語」とでも呼べるだろう。私も通訳者の端くれだが、昨今は非「ネイティブ」のクライアントの通訳を務めることの方が多いといっても過言でない。



日本人の英語学習者にとって大切なことは、

(1) 日本人である自分がなぜ英語を上達させる必要があるのか?
(2) 明確にするべき自分の英語学習の目的は何なのか?

をしっかり問い直すことだと思う。



「自律性」を持つことが英語学習の気構えとしてはすこぶる肝要。だれかの真似をするのではなく、自分の英語力、国語力に磨きをかける努力を怠らず、「ネイティブ」「非ネイティブ」の区別なく、相手への共感能力を含めた自分のコミュニケーション力を総動員して、自分を主体として相手と英語を通して関わることが今の時代には欠かせない。



私は、大きく構えて言えば、「地球語としての英語」を教える必要、学ぶ必要があることを痛感して、J‘s School of English という学校を設立したのです。

 

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筆者と国際疼痛学会のコーデネーターであるドイツ人のアントニア・バルケ博士。

大阪医科大学大学院の特別講義で博士の逐次・同時通訳を筆者が勤めました。バルケ博士の英語は非ネイティヴの英語ですが、文法的に誤りのない教養を感じさせる英語でした。

 

 


Jay の英会話コーヒーブレイク (2)

ホワイトクリスマスと白いうそ  

- White Christmas and White Lies



今日はクリスマスイブですね。残念ながら (あるいは幸運にも)どっさり積もりそうな雪は降っていませんが。

 

子供の頃に聴いたこんな歌詞を思い出しています。


I’m dreaming of a white Christmas
Just like the ones I used to know
Where the treetops glisten and children listen
To hear sleigh bells in the snow.



ついでに自分で「訳」もつけてみる。


真っ白な雪に包まれるクリスマスを夢見ている

懐かしいむかしのような白いクリスマス

こずえは輝き、 子供たちが耳を澄ます

雪の中を走る そりの鈴の音に

(私訳)






アメリカに長く住んでいるといろんなことがあった。

友人だったティモシー (Timothy) の独り息子のマシュー (Matthew) 君は15歳になった。ちょうど10年前の12月20日、仕事を終えたティモシーはニュー・ヨーク・シティーから郊外の自宅へ向けて車を走らせていた。雪が降りしきる夜だった。家族をとても愛していたから、スピードを少し出しすぎていたのかもしれない。降り積もった雪の上でティモシーの車はコントロールを失って、ピックアップ・トラックに激突した。病院に搬送され、医師たちは彼の命を救うために懸命に手を尽くしたが、その甲斐もなく彼は帰らぬ人となった。


クリスマス前の悲しすぎる出来事だった。その夜、マシューは愛するパパと大好きだったサンタクロースをなくした。


毎年クリスマスには、ティモシーはサンタクロースの衣装をつけて自宅のドアをノックし、待ち受けていた小さな息子を抱きしめ、抱きあげ、プレゼントを手渡した。でもその事故の夜以来、マシューの家のドアをノックして抱きしめてくれるサンタクロースは訪れなくなってしまった。


あれからたくさんの水が橋の下を流れていった。たっぷり10年分の水が。今では可愛いガールフレンドがいるマシューは、クリスマスの日には必ず愛情で包みこんでくれたサンタクロースのパパを夢に見るんだという。きっと彼は自分が包み込まれた愛情で、愛するガールフレンドをあたたかく抱きしめるはずだ。パパが贈り続けてくれたのと同じ愛情で。


「願い事は何かな?良い子にしてると、サンタクロースがかなえてくれるぞ」

 

とちいさな子供たちに言う。


子供たちは「何をお願いしようかな」と幸せそうに考えをめぐらせる。


これは子供たちにうそをついていることになるのだろうか?

 

Am I telling them a lie?


英語のうそ、lie は日本語の「うそ」より悪意が強調される。軽い意味で lie を使うのは禁物。


「宝くじに当たったの?えっ、うそでしょう!」


こういうとき、”You lie!”と声をあげれば、「あなた、私をだまそうとしているでしょう!ひどい!」というような意味になる。


英語ではたとえば、”You won the lottery? Come on, you must be joking!” となる。つまり、「宝くじに当たったなんて、冗談言わないでよ」という。 You must be kidding.でもいい。


さて、相手を気遣ってまたは思いやってつく小さなうそを英語では、a white lie (白いうそ)という。この反対に悪意のあるひどいうそは a black lie (黒いうそ)。日本語には「真っ赤なうそ」という表現があるけど、英語で a red lie といっても通じない。


僕の個人的な観察に基づいて言えば、アメリカ人はうそをつくことを日本人よりも悪いことだと思っているようだ。便宜のためにはうそをつかなければいけないときもある、という発想が日本にはあるから、「うそも方便」という言い方がある。


アメリカ人には、失敗や過ちを犯した場合、相手が誠実に謝罪をすれば、わりとその謝罪を受け入れて、相手を許す傾向がある。


クリントン元大統領がモニカ・ルインスキー(Monica Lewinsky)という研修生と「不適切な関係 (inappropriate relationship) 」を持ったとき、彼は自分の間違いを認めて、アメリカ国民に謝罪した。あのとき彼がうそをつき通そうとしていたならば、大統領職に留まれなかっただろう。大方のアメリカ国民はおとなげのある判断を下した。僕の想像だけど、過去の自分の過ちや失敗を重ね合わせて考えた人も少なからずいたんだろう。



また少しクリスマスのことを思い出そう。


クリスマス・イブ。世界中のたくさんのパパやママは「もうすぐサンタクロースが来るよ。願い事はきまった?」と子供たちに「白いうそ」をささやく。できれば窓の外には白い雪が降っていてほしい。


I’m dreaming of a white Christmas
With every Christmas card I write
May your days be merry and bright
And may all your Christmases be white.


夢見ているのは 雪に包まれる白いクリスマス

クリスマス・カードに言葉をそえる

あなたの未来が 幸せできらめく日々でありますように、と

そしてあなたのクリスマスが真っ白な雪に包まれますように。

(私訳)

 

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Grace be with you & all you love !


Jay の英会話フレーズ (24) 日常会話編

ハート = heart ?

 



「理屈じゃだめだ。ハートを見せなきゃ、彼女はイエスとは言わないぞ」


これをどのように英語に置き換えるか?もちろん文脈によって微妙に異なるだろうが、ハート=心=heart とは限らない。「心」はすべてheart ではない。夏目漱石の『こころ』の英訳は Kokoro なっている。


上の日本文を英語に直すとすれば、

“Don’t be logical. Show your emotions if you want her to say yes.”

とでもなるか。



「知」(intellect) は、論理 (logic) が軸となっているが、それに対する「情」という意味で日本語のカタカナでは、「ハート」が使われるように思う。



英語の mind は「知」を表す言葉であり「情」(emotions) と等価の言葉ではない。Meeting of (the) minds という成句は、「意見の一致、合意」という意味になる。知と知がぶつかりやっと合意に達する。



それに対して heart を使って heart-to-heart conversation とか heart-to-heart talk と言えば、「腹を割っての話」ということで「知」よりも「情」が働く。ただし、この表現は、「情」の交流を持てる間柄の相手に、

I’m sure we can have a heart-to-heart talk about it.

(それについて我々は本音で話し合えるはずです)



というのは可能だろうが、気心の知れない初対面の人に使える表現でない。Heart-to-heart には日本語の「以心伝心」に近いニュアンスがある。



たいてい「ハート」は emotions と訳すと無難だ。「喜怒哀楽」とも訳せる。だから普通、-sを付けて複数形で使う。

Tanizaki said, “Jay lacks emotions. He should have a bigger heart.”

(「ジェイはハートに欠けるわ。それにもっと度胸を持つべきだわ」と谷崎はいった。)



lack emotionsは「冷たい」、have a big heartは「度胸がある」という意味にそれぞれなる。

 

 

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Jay の英会話フレーズ (23) 日常会話編

「コンプレックス」 英語でどういうか? 



カタカナでコンプレックスというと、まず「劣等感 (inferior complex)」を指す。カタカナでは「優越感 (superior complex)」という意味でコンプレックスは使われない。



何かに対するマイナスの思い込みが病的に激しい人を「あの人はコンプレックスの塊だ」と言ったりもする。こういう場合は英語では、paranoid という単語が使える。Paranoid とは unreasonably or obsessively anxious, suspicious, or mistrustfulという意味で、「何かに対して過剰に不安感や猜疑心抱いている」ことをいう。



I guess you’re just being paranoid about it.
(それはちょっと考え過ぎだよ)



というふうに日常的には使える。



これは私見だが、日本人のコンプレックスはどうも他人の目を意識しすぎることに起因していることが多いように思う。「自分」と「他人」とをいかなる観点からも「比較する」という行為をやめれば、つまらぬコンプレックスなどいう「幻想」は消える。



I am who I am. You are who you are.  (私は私。あなたはあなた)

これが人間関係の基本原則であり、コンプレックスは「自律性」の不在である。



「私、英語コンプレックスがあるんです。それをなんとか克服したいんです」と私の学校を訪れてくる人がたまにいる。



「ほんとうに英語でご自分の考えや思いの丈を過不足なく他人に伝える必要があるのですか?」



と尋ねると、たいてい英語勉強は趣味の域を出ず、町をうろついている外国人観光客に英語で道を聞かれたときなどに、あざやかに道案内が出来れば、消滅する程度のコンプレックスであることがほとんどだ。



世界には実にさまざまな国が存在するが、必要もないのに外国語を話せないことにコンプレックスを抱く国民はまずいないのではないか、と愚察する。



建築現場の鳶職のにいさんや鰻屋の店主は、英語など話せなくても一向に不自由することはなかろうし、英語の発話力の欠如がコンプレックスと結びつくなんてことは私には考えにくい。鰻屋に至っては焼く鰻が美味ければ、立派なものだ。



たとえ英語を話す必要のある立場にあろうと、訥々とでも努力を滲ませながら「実のあること (contents)」を相手に語って聞かせれば、必ず相手は耳を傾けてくれる。

 

通訳者として国際会議場で、そのような labored English (努力の跡がうかがえる英語) で話した講演者が賞賛の拍手を送られるという場面をたびたび目撃してきた。その拍手は、話をした人物の器量と話の中身に対して送られた拍手なのだ。



訥弁であろうと、英米人の猿真似などしないで、自分らしい英語を堂々と話すとき、英語コンプレックスは跡形もなく消えてなくなるだろう。

 

 

オススメ本。

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Jay の英会話コーヒーブレイク (1)

英語試験の限界


世の中には感心するくらいたくさんの英語試験が存在する。いますぐに思いつくだけでも、TOEIC、TOEFL、STEP英検、ケンブリッジ英検やアイエルツ (IELTS) などがある。イギリス人の先生にはアイエルツを熱心に勧める人が比較的多いような気がする。イギリス英語をひいきにしているせいもあるが、イギリスやオーストラリアの大学に留学しようと考えている人には適当な試験だと思う。

 

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ただ、ここに挙げたどの試験も個人の英語力のすべてのスキルを測定できるものではない。そもそもそんな試験は世界中をさがしても見つからないだろう。このような英語試験を受けるときは、自分の英語スキルのどの分野を中心に測定したいのかを決める必要があるし、そのためにはそれぞれの試験の特徴を理解しておくと、受験料をムダにしなくてすむ。


年間180万人以上が受験していると言われるTOEICを例にあげれば、このテストは北岡さんという日本人ビジネスマンの発案で、ビジネスの現場で求められる「世界基準のコミュニケーション英語能力を測定する」というコンセプトに基づいて作成された。今ではヨーロッパ諸国をはじめ、南米など非英語圏の国々でもたくさん受験者がいる。仕事で使える英語力という点で、アメリカやカナダへの留学生の、どちらかといえばアカデミックな英語能力を測定するTOEFLテストにはない特徴がある。

 

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しかしTOEICは英語を「読む」「聴く」スキルを測定する試験なので、実際に「書く」「話す」能力は測定できない。そこで、2006年からTOEIC SW (Speaking/Writing) が実施されるようになった。SWとあわせて受験することでいちおう英語の4技能の測定ができる。


ところが、日本には受験英語文化があるせいで、TOEICを受験する人のなかには、とにかくスコアだけを短期間に伸ばすことに情熱を傾ける人がけっこういるし、点を取るだけの対策講座というものも少なくない。


僕は企業研修で英語を教えることがあって、あるとき研修が終わった後で、海外事業部で働く若い人から相談を受けたことがある。


「採用のときに提出したTOEICテストのスコアが800点を超えていたこともあって、海外事業部に配属されたと思うのですが、実は英語でコミュニケーションを取るのが苦手で困っています。とくに疲れている時なんて外国人の商談相手とうまく英語で話せなくなるんです。それに通訳のようなこともやらされるし、なにかいい対処法はありませんか?」


彼の心境は僕なりにとてもよくわかる。800点以上を取れるということは英語を読んだり、聴いたりする力は高いだろう。だからといって商談レベルで会話ができるとは限らないし、ましてや通訳ができるわけではない。僕はずっと通訳の仕事もやっているのでその辺の事情はよく理解できる。




TOEICは活用の仕方によってはたいへん役に立つテストだけど、万能なテストではない。先に書いたように個人のあらゆる英語スキルをすべての角度から測れるテストなんて残念ながら存在しない。テストという測定法の限界がここにある。


いろいろな英語試験のほんとうの「目的」は、その試験の勉強をすることで、自分の英語スキルを向上させることにあるはずだ。600点、730点を取るぞ!というのは「目標」である。テストのスコアさえ上げればいいという安易な考え方は、のちのち僕に相談をもちかけてきた彼のような苦労を背負い込むことになりかねない。


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Jay の英会話フレーズ (22) 日常会話編

Psychic:霊能力者



Jay: Why did Bret quit his job? He had such a good position?

(なんでブレットは仕事辞めたんだ?あんなにいい地位にいたのに)

Sue: Some psychic told him if he didn’t quit, something horrible would happen to him.

(どこかの霊能力者が辞めないと怖ろしいことが起こるって彼に吹き込んだのよ)


Psychic とは a person who has strange mental powers and abilities such as the ability to predict the future のこと。


つまり、ESP (extrasensory perception)supernatural powers (超能力) などの特殊な能力を持っている人をいう。



Fortune teller (占い師)や mediums (霊媒) なんかも入る。



アメリカの人気テレビ番組に、『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』(Medium) というパトリシア・アークエット(Patricia Arquette)が主人公の霊媒師を演じている視聴率の高い番組がある。霊能力を使って警察に協力して難事件を解決していく。

 


普通の人間には感じ取れないものを感じる能力が関心を呼ぶのはアメリカも日本も同じ。



日本でおなじみの風水。実はアメリカでも信じている人たちがいる。英語では feng shui という。しかしfeng shui は psychic powers (霊能力) とはふつう区別されている。

 

 

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Jay の英会話フレーズ (21) 日常会話編

chemistry: 相性


Jay: Why did you break up with Matt? He’s such a nice guy.

(どうしてマットと別れたの?あんないい奴なのにさ)

Sue: He’s a good guy, but the chemistry between us just isn’t right.

(いい人よ。でも私たち、相性が合わないのよ)


Chemistry とは本来は「化学反応」のことだが、人と人との関係にも使われる。

When I met her for the first time, I knew the chemistry would click.

(はじめて彼女に会ったとき、この子とはうまくやっていけるとわかった)

というふうに使う。うまく説明できない要因が絡みあって、「相性がいい」 (good chemistry) 状態にもなるし、「相性が悪い」 (bad chemistry) 状態にもなる。


確かに人間同士の化学反応は不思議なものだし、だからおもしろいとも言える。

「人」と「もの」の相性の良さ、つまり「似合う」という場合は、[人] look(s) good in/ with [もの] となる。


You look good in jeans. (ジーンズが似合うよね)

He looks good with a tan. (彼、日焼けが似合っている)


「もの」と「もの」には、[もの] go/goes well with [もの] が使える。

Sue: I like your tie. It goes really well with your jacket.

(そのネクタイいいわね。ジャケットとよく似合ってる)

Jay: Thanks. I got it from my daughter for my birthday.

(ありがとう。娘から誕生日にもらったんだ)

Sue: That figures. She really has good taste.

(どうりでね。彼女、ほんとうにセンスが良いわね)

こういう場合の「センスが良い」は good sense とは言わないのでご注意。good taste です。

 

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アメリカ人と付き合っていていつも思うことだが、彼らはさりげなく相手が身につけているものをほめるのがうまい。ほめられて気を悪くする人はまずいない。小さなコメントが人間関係の潤滑油になる。ほめられたときには、素直にThanks と返しておく。

 

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